アルビレックス新潟はアウェーで徳島ヴォルティスと対戦し、1-1で引き分けた。0-1の前半44分、FW谷口海斗(26)が右DF藤原奏哉(26)の右クロスから今季7得点目を奪い、同点に持ち込んだ。第10節アウェー岡山戦(4月17日、1-1)以降、足踏みしていた谷口は10試合ぶりゴール。今季初の4連勝は逃したが、勝ち点を39に伸ばしたチームは得失点差で暫定首位に浮上。アウェー2連戦となる次節11日は大分と対戦する。

チームの「トップスコアラー」が敵地で貴重な同点ゴールを奪った。谷口は0-1の前半44分、MF伊藤涼太郎(24)の横パスを受けた藤原の右クロスを頭で合わせ、ネットを揺らした。アシストした藤原は前半19分にペナルティーエリア内で相手を倒して先制につながるPKを献上したが、それを返上する正確なラストパスで同点弾を演出した。10戦ぶりとなる今季7得点目を決めたエースは「(藤原)奏哉がいいボールをくれた。ただ、勝ちに来ていたので勝ち点1は悔しい」と振り返った。

攻守が激しく入れ替わった前半は互いに1点ずつを取り合った。松橋力蔵監督(53)はハーフタイムに指示を出した。「<1>守備は状況を見極めて相手を追い込む<2>攻撃は相手の背後でチャンスをつくる<3>よりボールをつないで追加点を取って勝ちにいく」と選手を送り出した。

後半20分、FW小見洋太(19)MF高木善朗(29)MF秋山裕紀(21)を一気に投入し、ボール支配率を上げて敵陣に押し込む。すると同ロスタイム、後方からのパスに抜け出した小見が右足でネットを揺らす。だが、オフサイドの判定で勝ち越しには至らなかった。

勝ちきることはできなかったが敵地でしぶとく勝ち点1を上積みし、得失点差でこの日試合のなかった仙台を抜いて暫定首位に立った。次節11日のアウェー大分戦に向けて谷口は「今日で出た課題を反省して、しっかり勝ちにいきたい」と気持ちを引き締め直した。