清水エスパルスの若きエースが戻ってきた。10日のアウェー名古屋グランパス戦に備え、8日は静岡市内で調整した。左もも打撲で離脱していたMF鈴木唯人(20)が、全体練習に合流。ゲーム形式ではキレのあるドリブルを見せるなど、フルメニューをこなして復調をアピールした。

次戦でのベンチ入りは不透明だが、「今日はやれることをしっかりやれた。メンバーを決めるのは監督だけど、準備だけはしておく」と力強く話した。

先月上旬にはU-21日本代表の一員として、U-23アジア杯(ウズベキスタン)に出場。韓国との準々決勝で2得点を挙げるなど、大会を通じて計3ゴールの活躍を見せた。「この大会が何かのターニングポイントになればと思って臨んだ。気持ちはいつもより入っていた」。年代が上の相手にも通用する部分もあったというが、「まだまだ足りないところも多い」と向上心は尽きない。

代表での活動中には、清水の監督が交代した。チームは現在、最下位に低迷。鈴木唯は「下はもういないし、上にいくしかない。僕は試合に出て結果を残すことだけだと思う」。浮上へのキーマンが、強い決意を口にした。【神谷亮磨】