柏レイソルのネルシーニョ監督(71)が、冷静に敗因を分析した。序盤から優位に試合を進め、シュート数でも15-9と上回りながらも4強入りした17年度以来の準々決勝進出を逃した。

「最後のラストパス、シュートが枠に飛ばない。決定機をあれだけ作り、再三チャンスを作りながらネットを揺らすことができなかった。サッカーとは決定機を決めきるチーム、ミスの少ないチームが勝つものだ。勝ってもおかしくはなかったが、少ないチャンスをものにするかどうか。その差が顕著に出た試合だった」

後半16分にゴール前の混戦からMF椎橋が同点ゴールを決めながら、終盤にGKのロングフィード1本でDFが裏を取られて敗れた。

相手は15年から17年途中まで率いた古巣でもあった。今季も神戸は監督交代を繰り返し、吉田新監督が就任後4連勝と息を吹き返した。

ネルシーニョ監督が神戸を率いた当時のコーチが吉田監督。ネルシーニョ監督が17年夏に解任されると、吉田監督が後を受け継いだ経緯がある。

ネルシーニョ監督は「(神戸は)リーグ戦のメンバーと全く劣らない。いい戦いをされている」とたたえた。

一方で、8強入りした神戸の吉田監督は「ネルシーニョ監督のことは僕が1番よく知っている。(リードしていても)後半、このまま終わるわけがないと思っていた」と胸の内を明かした。