J2アルビレックス新潟はアウェーでV・ファーレン長崎と2-2で引き分けた。前半14分に先制を許したが、同ロスタイムに右DF藤原奏哉(26)のゴールで同点。後半6分にはFW鈴木孝司(33)のJ2通算50得点目で勝ち越しも、同14分にPKで追いつかれた。今季初の逆転負けを喫した前節23日のホーム岡山戦(2-3)に続き、2戦連続で勝ちきれなかった。順位は2位のまま。次節は8月6日、ホームで徳島と対戦する。

新潟は優位に試合を進めたが、警戒していた長崎FWエジガル・ジュニオ(31)に2発を浴び、勝ち点「2」を失った。前半14分、自陣でのミスが重なるとペナルティーエリア右から豪快にネットを揺らされる。それでも前半ロスタイム、藤原の18試合ぶりの今季2点目で1-1とし、後半6分に鈴木の今季7点目で2-1と勝ち越した。だが、後半14分にPKを決められた。

松橋力蔵監督(53)は試合前日の29日、19年から20年途中までJ1横浜で指導した相手のエジガル・ジュニオについて「つかみどころがなくゴールの嗅覚が抜群。注意が必要。ただパスの配球部分を含めて分析はしている」と話していた。先制、同点の失点は連係から崩されたわけではなく「個」で打開された形。主力のDF舞行龍ジェームズ(33)が累積警告で出場停止。DF千葉和彦(37)も負傷で欠く中、田上大地(29)と早川史哉(28)が懸命の守備を見せたが、外国人FWを抑え込むことは出来なかった。

前節岡山戦で今季初の逆転負けを喫してから1週間。松橋監督は「うちがボールを握る展開になると思う。いつも通り前方向を意識し、相手よりチャンスを作る数で数で上回りたい」と意気込んでいた。指揮官の思惑通り、多くのチャンスを作り、見事なパスワークから2得点した。だが、岡山戦と同様、勝ちきれない「甘さ」が出た。

この日の引き分けで勝ち点は55。首位奪還はならなかったが、首位横浜FCとの勝ち点差を2に縮めた。この結果をポジティブなものにするため、次節ホーム徳島戦から勝利を重ねる。