2位浜松開誠館が3位藤枝東との上位対決に1-1で引き分け、最低限の勝ち点1を得た。1点を追う後半37分、MF田中脩(しゅう、1年)がゴール前で躍動した。右サイドからドリブルで中央に進入。最後は、利き足とは逆の左足で豪快に決めた。起死回生の同点弾に「本当にうれしい」。駆け寄る仲間と笑顔でハイタッチを交わした。

7月の第9節までメンバー外だったが、約2カ月のリーグ中断期間でアピールに成功。この日、同36分からの途中出場で公式戦デビューを果たすと、その1分後には初得点を記録した。「短い時間でも結果を出し、チームを良い方向に持っていきたかった」。言葉通りの活躍で、青嶋文明監督(54)の起用に応えた。

10日の次節は、開幕から9戦無敗の藤枝明誠との首位攻防戦。今秋には全国選手権県大会も控える。4月に兵庫県から加入した新戦力は「アピールを続けていきたい」と目を輝かせた。【前田和哉】

■藤枝東・海貝主将、今季リーグ1号も…

藤枝東はホームで勝ち点3を逃した。0-0の前半17分。MF海貝俊輔(3年)が左クロスを頭で合わせ、ゴール左へ決めた。主将の今季プリンスリーグ1号で先制に成功したが、その後は決定機で精彩を欠き、無得点。試合終盤には同点弾を許し、リーグ再開戦を飾れなかった。海貝は「先制点を取れたことは良かったけど、2位との直接対決だったので、勝ちきりたかった」と唇をかんだ。