J3の「静岡ダービー」は10人の藤枝MYFCが粘りを見せ、最近5戦負けなしとなった。アウェーでアスルクラロ沼津とスコアレスドロー。前半8分、DF川島将(のぶゆき、30)が一発退場になると、同21分には、今季チーム最多タイ9得点のMF久保藤次郎(23)が左足を痛めて負傷交代した。アクシデントに見舞われたチームは劣勢の中で戦い抜き、勝ち点1を獲得。須藤大輔監督(45)は「10人でも十分戦えていた」とたたえた。

18日の前節相模原戦も1人少ない状況で耐え、久保のゴールで完封勝利(1○0)。中2日で臨んだライバルとの一戦も、早々に数的不利となった。主将のMF杉田真彦(27)は「きつかったけれど、勝ち点1を取れたことはよかった」。ロスタイムを含めると87分間を10人で戦い、無失点。古巣対戦となったFW渡辺りょう(25)も「負けなかったことはプラス」と顔を上げた。

24日の次節は、再び中2日でのアウェー愛媛戦。過酷な連戦となるが、杉田は「きついとか言っていられない。次も勝つための準備をしていきたい」とチームの思いを代弁した。今季は残り9試合で、J2自動昇格圏の2位鹿児島とは勝ち点4差。簡単には負けないタフさを武器に、「昇格レース」を戦い抜く。【神谷亮磨】