J1ジュビロ磐田の元日本代表FW杉本健勇(29)が背水の思いでピッチに立つ。8日のホーム鹿島アントラーズ戦に備え、4日は磐田市内で調整した。

今季も残り5試合でチームは最下位に沈んでいる。J1残留のボーダーラインとなる15位湘南ベルマーレとの勝ち点差は「8」。敗戦が許されない状況を踏まえ、「点を取らなければ勝ち点3も取れない」と言い聞かせるように話した。

ゴールへの欲は誰よりも強い。今季はここまで25試合に出場し、無得点。リーグ戦では2011年から11シーズン連続で得点している点取り屋が生みの苦しみを味わっている。杉本は「こういう結果は想像もしていなかった」。得点源として期待されながらも結果を出せず、責任を感じている。それでも、「過去は変えられない」と前を向いて次戦にベストを尽くす構えだ。

対する鹿島は現在5位。伝統の堅守を誇る相手に対し、「戦術もあるけれど、目の前の相手に負けないという気持ち大事」と強調した。勝てばJ1残留に望みをつなぐが、敗れれば状況はさらに厳しくなる。チームを救うのがストライカーの役目。杉本は「何とか決めたい」。眠れぬエースは、このままで終わるつもりはない。【神谷亮磨】