鹿島アントラーズが前節の悪夢を振り払い、横浜FCに3発を見舞って快勝した。2月25日の川崎F戦では、試合終了間際に2失点。10人の相手に逆転負けというショッキングな展開だったが、引きずらなかった。

前半9分、今季広島から加入したMF藤井の移籍後初得点で先制。同24分にPKで同点とされたが、同38分にFW鈴木の今季初得点で勝ち越し。終盤にはダメ押しし、理想の形で試合を締めた。最終ラインをけん引し、勝ち越し弾の起点にもなったDF植田は「シーズン、長い中で連敗しないことが大事。今までもそうしてきた。この一戦にかける思いが強かった」と手応えを口にした。

川崎F戦で途中出場し失点に絡んだFW垣田、MF松村はベンチ外。この日途中出場した30歳のMF土居、21歳FW染野は攻守にわたり、強度の高いプレーを続けて勝利に貢献した。岩政監督は「状態のいい選手、チーム状況に合った選手を連れてきた。ゲーム運びを意識をして戦ってくれた」と90分通しての戦い方に合格点をつけた。チーム内競争も激しさを増し、けがで出遅れたDF昌子の公式戦復帰も間近。3位につけ、鹿島が着々と地盤を固めている。【岩田千代巳】