今季から奈良県で初のJリーグ参入を果たした奈良クラブは、J3開幕戦でJ1経験のある松本山雅FCに敗れた。

前半31分に松本にPKで先制された奈良は、その後は昨季のJFL得点王、FW浅川隼人(27)が決定機を迎えたものの1点が遠く、逆に後半に追加点を奪われた。

歴史的一戦のホームには4808人の観客が集まり、Jリーグ野々村芳和チェアマン(50)も来場した。

奈良の就任3年目、スペイン人のフリアン・マリン・バサロ監督はこの試合で指揮を執り、33歳8カ月20日でJリーグ史上最年少監督の誕生となった。

これまでの記録は、19年にJ3のYS横浜を指揮したシュタルフ悠紀リヒャルト当時監督の34歳7カ月6日だった。

母国で15歳から指導者になったというフリアン監督は、奈良をJFL時代から率い、2年目の昨年は優勝で初のJリーグ昇格へと導いた。

今季始動時には「まずはJ3残留」という堅実な目標を立て「積極的に攻撃を仕掛ける、奈良クラブのサッカーを確立させたい」とコメントしていた。

◆奈良クラブ 奈良市を中心に県全体をホームタウンとするJクラブ。91年に「都南クラブ」として創設され、97年に奈良県リーグ1部に昇格、08年「奈良クラブ」に改名。14年にJリーグ準加盟クラブに承認され、14年に関西リーグ1部などで優勝し、15年からJFLに参戦。