J2清水エスパルスMF乾貴士が2日、35歳の誕生日を迎え、来季のJ1昇格に向けて決意を新たにした。

3日のアウェー山形戦に備え、この日は静岡市内で最終調整。強雨の影響で室内でのトレーニングに切り替えて汗を流した。35歳はチーム最年長。練習後に取材に応じたベテランは「できるだけ長く続けたい。とにかく今年はJ1に上げることが目標」と宣言した。

昨年は規律違反を発端にJ1C大阪を退団。無所属だった期間を経て清水に加入した。乾は「去年はいろいろとつらい時期を過ごしていた」。一時は引退も考えた中で現役続行を決意。この日はチームメートからも祝福を受けたといい、「すごくうれしかったですね」と素直な気持ちを明かした。

今季は秋葉忠宏監督(47)就任後からトップ下で起用され、チームにとっても欠かせない存在になっている。試合では見る人を魅了し、ゴールに直結するプレーで貢献。勝利を最優先に考えながら、自身の役割に徹している。指揮官も「チームの元気印」と全幅の信頼を寄せた。

次戦は3連勝と勢いを取り戻した山形が相手。乾は「僕らはどんなやり方でも上にいかなければいけない。攻撃では負けたくない」と、真っ向勝負を誓った。【神谷亮磨】