鹿島が京都に0-0と引き分け、連敗しないしぶとさを見せた。

10試合ぶりに黒星を喫した6月24日の前節G大阪戦から先発4人を入れ替え、2トップの一角には背番号「10」のMF荒木遼太郎(21)が入った。プロ2年目の21年には10代選手として城彰二以来、史上2人目の2桁得点で今後を期待されたが、昨季は腰椎椎間板ヘルニアの治療で離脱。今季も先発は4月15日の神戸戦だけで、訪れたチャンスをものにしようと、21歳は積極的にシュートを放った。前半25分にはペナルティーエリア内でMF仲間とのパス交換から好機を演出。後半13分にベンチに退き、得点やアシストの結果こそ残せなかったものの、持ち味の技術の高さは発揮した。

チームは守備も改善した。岩政監督はG大阪戦後に「自分たちの攻撃からピンチがスタートしていた」と分析し、攻守の切り替えでの課題を共有。京都戦を「勝利すれば敗戦がいい薬になったと言える」と話していた。相手が長身のFWパトリックを投入した後半29分には、DF昌子を投入し3バックで守備を固めた。相手のカウンターにも対応し、ピンチらしいピンチはほとんどなかった。攻撃面で最後の精度の課題は残ったままだが、無失点で最低限の勝ち点は手にした。