鹿島アントラーズはFW鈴木優磨(27)の今季9得点目などでFC東京に逆転勝ちし、4試合ぶりの白星を手にした。

12日の天皇杯3回戦ではJ2ヴァンフォーレ甲府にPK戦の末に敗れタイトルを1つ逃していた。この試合も前半9分に先制を許す苦しい展開になったが、前半23分に左コーナーキックから鈴木が頭であわせ同点。前半45分にはFW垣田裕暉が、MF樋口の右からのシュート性のホールをファーで頭で合わせ逆転。後半9分にはMFピトゥカのミドル弾で勝利を引き寄せた。

試合後、鈴木は「甲府戦で負けて、何とか早く立て直さないとと思っていた。(勝って)良かったです」。スタンドのアウェー席は真っ赤なユニホームで埋め尽くされた鹿島サポーターが声援を送った。「甲府戦に限らず、ここ最近、ふがいない試合が続いていた。中断期間前になんとか勝ちたかった」と振り返った。

1点目のヘディングシュートは、マークに付いた東京MF松木のはるか上の高い打点だった。鈴木は「適当に打ちました」と笑わせ「最近、頭にはボールがきていたので。何とか、しっかり当てられれば決める自信はあった」と話した。

先制されて苦しい展開の中、前線で引っ張ったのは鈴木だった。岩政監督も「今日は先制された中でチームとしてやろうとしていることを、先頭を切って続けてくれた」とたたえたほど。鈴木は「相当ストレスがたまっていたので、それをぶつけることができたのが非常に大きいかな。人間、リラックスしすぎても力は発揮できないなと思いました。これから、ストレスかけ続けます」と優磨節も飛び出した。

チームは甲府ショックを振り払い、最高の勝利の形で中断期間を迎える。鈴木は「今年は成長を掲げているシーズン。早く全員で成長して、アントラーズは優勝しないとチームとしての強さは失っていく。早く優勝して、優勝の良さをいろんな選手が覚えて、そこからどんどん優勝を狙えるクラブにならないといけない」。クラブの未来を背負う自覚が漂っていた。

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