サッカーJ1北海道コンサドーレ札幌の元日本代表MF小野伸二が、背番号と同じ44歳の誕生日を迎えた27日、今季限りで現役引退すると発表した。

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まわりをハッピーにする人だ。練習中、どの場面を切り取っても、笑顔の写真がたくさん撮れた。テーマ「楽しむ」を実践する少年のよう。44歳の誕生日は、あこがれのマラドーナのプリント入りTシャツを着て練習にやって来た。

自身のインスタグラムでは、寄せられたコメントに1通ずつ返信する。昨年の誕生日の投稿への600通以上にも返信。理由を聞くと「僕にとっては当たり前のこと。何も苦ではない。感謝の気持ちを返すだけ」。引退表明の投稿には、半日で約2000件。返信しきれないと思うが、全て読んでいるはずだ。

サッカー漫画の主人公の実写版みたいな選手。目立ってしまうが、目立とうとしない。チームメートが取材で小野の話題を出していると、笑顔で「俺の話はいいよ」と通りがかりにさえぎられたのは、1度ではない。練習中にさりげなくアドバイスした話、相談に乗った話、後輩たちから、たくさん出てきた。みんなから慕われていた。【札幌担当＝保坂果那】