決勝戦はPK戦の末、川崎フロンターレが優勝を手にした。
0-0のままもつこんだPKも接戦に。両チームとも10人目にGKが登場し、ここで勝負が決まった。
GKは最後にキッカーを務めることが多いが、両チームともに10人目となったのはこの日のPKが11対11ではなく、10対10で行われたため。柏DF古賀太陽が試合中に負傷したことから、柏は古賀がPKを行えないことを申し出た。これを川崎Fが了承し、DFジェジエウを外して互いに1人少ない状態でPKを行っていた。柏の井原正巳監督は試合後「川崎さんにも合わせていただいた形」と説明した。
サッカーの競技規則には、PK戦においてどちらか一方のチームの競技者数が相手チームよりも多くなった場合、競技者数が等しくなるように競技者数を減らすと定められている。川崎Fの鬼木達監督はジェジエウを外したことについて「1人減らす必要があったので。前日の練習をみて決めた」と話した。
結果としてこれが、GK同士のキックによる決着を生むことにつながった。柏GK松本健太は2人連続ストップを見せて一時は勝利に王手をかけるも、最後は自らのキックが止められた。蹴る練習は行っており、狙うコースはあらかじめ決めていたと明かし「練習通り蹴ったけど止められた。やってしまったなと、ショックな気持ちだった」と振り返った。
一方の川崎FのGKチョン・ソンリョンは止めたPKは松本の1本も、自らのキックは右上隅のきわどいコースへ決めて勝利をたぐり寄せた。「PKも普段から居残り練習する選手がたくさんいた。それが運も引き寄せたかな」と語った。
両チームのPKのキッカーの順番と内容は以下の通り。
▽川崎F(先攻)
<1>MF家長昭博〇:右へ蹴りGKが触れるも成功
<2>MF瀬川祐輔〇:左へ蹴りGKが止めるも、GKの反則で蹴り直し。2度目は右へ蹴り成功
<3>DF山村和也〇:中央へ蹴り込む
<4>MF橘田健人〇:左上へ蹴り込む
<5>FWゴミス×:右へ蹴るもGKが止める
<6>DF登里享平×:右へ蹴るもGKが止める
<7>MF遠野大弥〇:左下へ蹴り込む
<8>DF山根視来〇:中央へ決める
<9>MFシミッチ〇:右へ蹴りGK触れるも成功
<10>GKチョン・ソンリョン〇:右上へ蹴り込む
▽柏(後攻)
<1>FWマテウス・サヴィオ〇:右上へ蹴り込む
<2>FW細谷真大〇:左上に蹴り込む
<3>MF戸嶋祥郎〇:左上へ蹴り込む
<4>MF仙頭啓矢×:左へ蹴るもポストに当たる
<5>FW武藤雄樹〇:左上に決める
<6>DF片山瑛一×:左上へ蹴るもクロスバーに当たる
<7>FW山本桜大〇:右下へ決める
<8>DF川口尚紀〇:左へ蹴り込む
<9>DF立田悠悟〇:右へ蹴り込む
<10>GK松本健太×:左へ蹴るもGKが止める