バットマンが本拠地デビュー戦で大仕事をやってのけた。町田に新加入した日本代表FW小川航基(29)が川崎F戦で国内復帰後初ゴールを含む2得点。得意の頭と右足で逆転勝利の立役者となった。顔を2カ所骨折し、黒のフェースガードを着用。視野が狭い中でその実力を証明するには十分すぎる2発でチームを首位に押し上げた。東京Vは本拠地で神戸に0-2で敗れ、開幕から未勝利。無敗だった鹿島と柏がともに敗れて連勝がストップした。

  ◇  ◇  ◇

まさにヒーロー見参だ。Gスタが小川劇場と化した。1点ビハインドの後半15分に投入されると、2得点の大活躍。チームの2-1勝利と首位浮上に貢献し「点を取らないとやばいなという雰囲気を感じている。今シーズン得点王をとりますよ!」と声を弾ませた。

舞台は整っていた。自身が交代する直前にチームは失点。任務は単純だった。得点を奪うこと。同30分、右CKでニアに走り込んで頭で合わせた。「狙い通り」。W杯北中米大会1次リーグ初戦のオランダ戦をほうふつとさせるような一撃で試合を振り出しに戻した。勢いは止まらない。同36分には、右サイドを駆け上がったDF中村のクロスにファーサイドで待ち構え、右足で詰めた。「経験が生きた」とわずか6分。1人で試合をひっくり返してみせた。

さすがの決定力だった。日本代表では先発出場7試合、交代出場11試合ながら、11発を誇る。「点を取ることに関しては僕が一番」。絶対的自信を持つ部分でその存在価値を証明した。

前節の敵地水戸戦でデビューも、1-1で引き分け。チームは連勝がストップしていた。この日、負けていればさらに悪い流れになりかねない中で、チームを救った。試合終了のホイッスルを聞くとマスクを脱いだバットマンは「町田が優勝できるように助けたいし、個人としては得点王を取りたい」と宣言した。【佐藤成】