ヴィッセル神戸が3ゴールでV・ファーレン長崎を下し、公式戦4連勝を飾った。

この試合ではMF郷家友太(27)が2得点で勝利の立役者となった。

1-0の前半34分、ショートカウンターの場面で反応して走り出すと、最後は左のDF永戸勝也からのクロスにスライディングで合わせてゴールへ流し込んだ。前回神戸に所属した21年以来、5年ぶりとなるJ1リーグでのゴールを記録すると、後半7分にはMF飯野七聖のクロスを頭で合わせてチーム3点目。「ナナくん(飯野)を信じてGKの前に入ったことが結果に結びついた」と拳を突き上げて喜びを爆発させた。

自己犠牲をいとなわい動きが、ようやく報われる結果となった。トップ下の位置で攻守に献身的に走り続け、この試合が始まる前までのデータでは、ポゼッション時のスプリント数29本でMF井手口陽介と並ぶチームトップ、被ファウル数7も、FW大迫勇也に並ぶチーム最多だった。それでも得点につながらず、もどかしい思いもしてきたが、今季初得点含む2ゴール。「がむしゃらにやっていれば良いことがあるって自分に言い聞かせながらやっていた。それがやっと実ってうれしい」。手にした結果を素直に喜んだ。

1試合での複数得点は、ベガルタ仙台でプレーしたJ2時代を含めても始めて。「2試合連続で取ったことは何度かあるけど、1試合で2点は初めてのことで『こんな感じなんだな』と思った(笑い)」とその感覚をかみしめながらプレー。その後もどん欲にゴールを狙った。ドリブルでゴールに向かった場面で、動き出す大迫を目にしながらも、パスではなくシュートを選択した。「サコくんに出しても良かったし、出したらたぶん決めていたと思うけど、ちょっと自分の欲が出た。でもそれは今まで出せてなかった良い部分の欲だったので、強引にもう1点狙った」。惜しくもハットトリックとはならなかったが、強い気持ちを感じさせる判断だった。

ピッチ外でも人のために動いてきた。7月に青森山田高の1年先輩であるDF高橋壱晟が加入。そこからは高橋が「友太にはだいぶお世話になっている」と話していた通り、身の回りの手伝いをした。「店を紹介したり、(高橋に)車がなかった時は足にもなってました。1個上の先輩で、神様みたいな存在なので、しっかりやらせてもらいました(笑い)」。ピッチ内にとどまらない献身性で、新戦力を神戸のチームと街に溶け込ませた。

2ゴールという結果を出したことで欲が増しそうなものだが、足元を見つめる意識は変わらない。「自分の良さっていうのは、自分が一番理解している。それをまずはやらないと使ってもらえないっていうのもわかっている」。神戸の背番号5は、今後も走り続けることをベースにチームを支えていく。【永田淳】

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