エースの流血にヒヤリ!

 J1清水FW岡崎慎司(23)が23日、静岡産大との練習試合で相手DFとの接触プレーで、みけんに裂傷を負い、負傷退場した。クラブハウスに戻り2針縫う処置を受けた。幸い大事には至らず、次節の神戸戦(27日、アウスタ)の出場には問題がないもようだ。負傷前の約30分間は、得意のダイビングヘッドを見せるなど、ダービー以来となる4戦ぶりのゴールに手応えをつかんだ。

 岡崎が顔面を手で押さえながらピッチに倒れ込んだ。先発出場した1本目の32分、ゴール前へのパスに体を投げ出して突進。競り合った相手DFのひじが、不運にも岡崎のみけんを直撃して出血した。プレーを続行しようとしたが、メディカルスタッフからバツサインが出され負傷退場となった。その後、すぐにクラブハウスに引き揚げ、同個所を2針縫う処置を受けたが「プレーの後で、たまたま当たった感じ。今は、ズキズキしてるけど全然、大丈夫」と、軽傷を強調した。

 思わぬハプニングに見舞われたが、収穫もあった。10日に帰国した日本代表の欧州遠征後は、2戦連続不発。蓄積疲労でのコンディション低下も重なり、2戦連続で途中交代するなど、不調に苦しんでいた。だが、この日は、何度も相手ゴール前でチャンスをつくり、本来のプレーに近いものを見せた。長谷川監督も「今日はよかった。だいぶキレも戻ってきた」と、エースの復調にうなずいた。

 今季12得点中、6得点はヘディングでマークしている。みけんに裂傷を負い「ヘディングすると血がでるかもしれない…」と、一瞬だけ不安な表情を見せたが「ゴールを取ってこそ自分の仕事。その姿勢を見せていかないと」。次節の神戸戦でダービー以来となる「4戦ぶり弾」を狙うエースにとって、多少の傷など痛くもかゆくもない。【為田聡史】