J1の今季日程が発表された2日、仙台はFWマルキーニョス(34)とMF梁勇基(29)が、鹿児島・さつま町のキャンプに合流、全員がそろった。第5節(4月10日・カシマ)はマルキーニョスが昨季まで所属した鹿島戦。マルキーニョスがライバル心をむき出しにすれば、梁もスタートの重要性を強調した。

 マルキーニョスと梁が合流するとチームの空気がさらに引き締まった。基本的には別メニューだったが、午後のパスゲームには参加。手倉森監督は60日ぶりに体を動かしたマルキーニョスに対し「午前中の体幹トレーニングも欠かさずこなした。休んでたのに、やっぱりすごい」と絶賛した。

 29人全員がキャンプインしたこの日、Jリーグの全日程が発表。第5節ではマルキーニョスの古巣鹿島と対戦する。「鹿島ではいろいろなことをしてきたから(複雑な)思いもある。でもベガルタ仙台のユニホームに誇りを持って戦う」と対抗心を前面に出した。

 開幕戦は昨季7位の広島。続くホーム開幕戦は王者名古屋、第3節はJ1に昇格し勢いのある柏、第4節は同6位の清水と、連続して強豪と当たる。梁は「弱いチームなんてどこにもいない。出だしが大事ですからこのキャンプをケガなく、良いトレーニングをして開幕につなげたい」と強敵ぞろいの序盤にも臆することはない。

 昨年9月11日のアウェー鹿島戦後に手倉森監督がマルキーニョスに話した。「おまえと仕事できるといいな」。それが現実となり、マルキーニョスもそれを覚えていた。主役がそろい、ニューベガルタが上昇する準備は整った。【三須一紀】