<J2:東京V4-1栃木>◇第39節◇21日◇味スタ

 東京VのFW中島翔哉(18)がハットトリックのJリーグ最年少記録を更新した。栃木戦にトップ下で先発し、前半16分には左足で先制弾。追いつかれた後半13分にはゴール前のこぼれ球を右足で、同17分にも右足でゴールを決め達成。現役高校生の快挙で快勝し、J1昇格争いに踏みとどまった。

 身長162センチの小柄な体が、スピードを上げゴール前へ走り込む。前半16分、東京V中島がMF梶川のクロスに抜け出した。左足で冷静に決める先制弾。後半に入っても勢いは止まらない。同13分には相手GKがはじいたボールを右足で押し込み2点目。4分後にも右足で決め、リーグ最年少でのハットを達成。今月4日にプロ契約を結んだばかりの現役高校生の笑顔がはじけた。記録には謙虚だ。「取らせてもらったという感じで、チームメートに感謝です」。今季途中から指揮を執る高橋監督に抜てきされ、9月14日の福岡戦でリーグ戦初出場初得点。「海外で活躍するのは得点を取れる選手。世界一を狙ってます」と夢は大きい。「W杯優勝もそうですし、小さいころからバルセロナが好きです」という18歳が、日本の得点源に成長する日も遠くない。

 ◆中島翔哉(なかじま・しょうや)1994年(平6)8月23日生まれ、東京都出身。松が谷フットボールクラブから東京Vジュニア、東京Vジュニアユース、東京Vユースを経て、12年10月に東京Vとプロ契約。背番号36。162センチ、58キロ。

 ◆最年少ハットトリック

 高校3年生ながら4日にプロ契約を締結した東京VのFW中島翔哉(18)が、21日の栃木戦で現役高校生としてはJリーグ史上初めてハットトリックを達成。また18歳1カ月28日でのハットトリックはJリーグ歴代最年少記録となった。J2は札幌FWエメルソンの18歳6カ月6日(00年3月12日鳥栖戦)、J1はG大阪FW松波正信の18歳11カ月30日(93年11月20日市原戦)がこれまでの記録。