エクアドルが33歳のキャプテン、FWエネル・バレンシア(フェネルバフチェ)の「幻のハットトリック」の活躍で開催国カタールとの開幕戦を制した。

前半3分、FKの流れからバレンシアが頭で先制弾を押し込んだ。だが今大会から導入されたセミオートマのオフサイド判定システムによって、この得点は取り消しとなった

それでも同16分、バレンシアが相手GKに倒されてPK獲得。これを自身で落ち着いてゴール右下に決めた。さらに同31分、右クロスを再びバレンシアがヘディングでゴール。エクアドルがリードを2点に広げた。

バレンシアは同43分に相手選手と交錯。右膝を伸ばして負傷交代かと思われた。だがプレーを続行し、後半32分までピッチに立ち続けた。

エクアドルは後半もピンチらしいピンチもなく試合終了。開幕戦で開催国を倒したW杯史上初めてのチームとなった。バレンシアはインスタグラムにスペイン語で「Calma y confia Ecuador(静かに、エクアドルを信じてくれ)」と記した。

エクアドルは前回出場した14年W杯ブラジル大会で計3得点を記録しているが、これもすべてバレンシアのゴール。W杯で無類の強さを発揮する頼れる主将がエクアドルを引っ張る。