FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会、混戦のE組。日本の決勝トーナメント進出への道筋は?

日本は1次リーグ第2戦でコスタリカに0-1で敗戦し、1勝1敗となった。その後同組のスペインとドイツが対戦し、1-1の引き分け。結果、全チームが突破の可能性を残したまま最終戦に突入することとなった。

第2節終了時のE組の順位は以下のようになっている。

1位:スペイン(勝ち点4・得失点差+7)

2位:日本(勝ち点3・得失点差0)

3位:コスタリカ(勝ち点3・得失点差-6)

4位;ドイツ(勝ち点1・得失点差-1)

これを受けて、日本のスペイン戦の結果による突破条件を整理する。

(1)勝利→突破

(2)引き分け→ドイツ-コスタリカの結果次第。ドイツ勝利の場合は1点差なら総得点勝負(総得点も並んだ場合は直接対決の結果で突破)。2点差以上なら敗退。コスタリカ勝利の場合は敗退。引き分けの場合は突破。

(3)敗戦→敗退

ドイツとスペインが引き分けたことは、日本にとってはよくないしらせと言える。最も好都合だったのはスペイン勝利だった。しかし引き分けたことで、スペインも日本に敗れれば敗退の危機に陥る。日本を一方的に押し込んだドイツを相手にしてもなお試合を支配した「無敵艦隊」が、日本戦にも総力をあげることになった。

ドイツはスペインに先制を許したものの、追いついてのドロー。日本が参考にすべきは、前線からのプレスとカウンターだった。圧倒的な技術を誇るスペインだが、90分間ではミスもあった。後半12分にはGKからのパスにドイツが複数人でプレッシャーをかけ、決定機を作った。また自陣からもロングボールを蹴り込んで裏のスペースを狙うなど、シンプルな攻撃が打開につながっていた。

得点シーンは相手陣地でボールを奪い、ショートカウンターを仕掛けて決めきった。ドイツは苦しみながらも、数少ないチャンスの1つをものにした。

日本が対戦する際にも、ドイツ戦同様にボール保持率は圧倒されることも考えられる。一方で森保ジャパンが掲げてきた「いい守備からいい攻撃に」のコンセプトどおり、高い位置で奪っての速攻ができればスペイン相手でも活路は見いだせる可能性はある。

ドイツから大きな勝ち点3を手にしていただけに、コスタリカに敗戦したことが悔やまれる日本。スペインの完成度はドイツをしのぐ高さだ。苦戦はまぬがれないが、4年間で培ってきた守備から速攻の戦い方は「世界のトップと渡り合うため」と森保一監督。死闘も覚悟の最終戦は、チームの集大成を見せる場になる。

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