ポルトガル(FIFAランキング9位)がモロッコ(同22位)に0-1で敗れ、今大会が最後のW杯とみられるFWクリスティアノ・ロナウド(37)が号泣した。

2試合連続で先発落ちしたロナウドは後半6分から出場。積極的にゴールに向かった。しかしモロッコの守備網を崩せず、時間だけが過ぎていく。ロナウドは後半終了間際に右サイドを抜け出し、強烈な右足シュートを放ったがGKブヌにセーブされた。試合終了の笛が鳴ると、目頭を押さえながらロッカー室へ直行。スタジアム内ではあふれる涙を抑えきれず号泣した。

まさかの敗戦にショックを隠せないロナウド。1次リーグ・韓国戦で交代させられた際のフェルナンドサントス監督への批判が問題視され、決勝トーナメント1回戦・スイス戦でベンチスタート。この日も2戦連続で先発を外れていた。自身のSNSに「結束は強く、外部の力で壊されることはない。最後まで夢のために戦う本当の意味でのチームだ」と書き込んだが、チームの一体感は完全に薄れていた。

大会前には、出場機会の少なさから所属するマンチェスター・ユナイテッドに対する不満をメディアにぶちまけ、追われるようにクラブを退団。今大会は「無所属」で臨んでいた。精神面が不安定なまま。いつものスーパースターの姿はなく、前日に敗退したブラジルのネイマールに続き、W杯を彩る選手がまた1人大会から姿を消した。