前回王者のフランスがモロッコとの熱戦を制し、史上3カ国目の連覇へあと1勝とした。

前回18年ロシア大会でもチームを率いて、頂点の喜びを知るフランスのディディエ・デシャン監督(54)は選手たちを手放しにたたえた。「すごく誇りに思っています。長い連戦が約1カ月続いているが、選手たちはずっと集中して、最高の組織を見せてくれた」。

アフリカ勢初の4強入りを果たし、勢いに乗る相手の出ばなをくじいた。前半5分、FWエムバペのシュートのこぼれ球をDFのT・エルナンデスが振り上げた左足で押し込み、先制に成功。1点リードで前半を折り返し、後半10分過ぎにはモロッコの波状攻撃を受けるも、ゴール前の攻防を粘り強く制した。

そして後半34分、エムバペのパスを受けたFWコロムアニが終盤に大きな2点目。主力の相次ぐ離脱により追加招集された24歳が期待に応えた。

貫禄の勝利にももちろん安心する様子はない。「これから一番大事な試合が残っている。日曜日は勝負です」。史上3カ国目の連覇という偉業に向けて、1歩1歩進んできた。「1日1日を大事にして、勝利の幸せを味わい、その時が来れば切り替える。でもあと4日間残っているので、一番大事な試合はまだまだ。これからが勝負です」。決勝の相手はメッシ擁するアルゼンチン。再び頂点に立つ喜びを味わいたい。