1つの試合で2つの「先進技術」が適用された。

 フランスが、今大会から導入された映像で判定を補助するVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)と、前回大会から採用されたゴール判定を補助するGLT(ゴールライン・テクノロジー)の2つの先進技術によって、2ゴールを挙げた。

 まずは後半9分だった。フランスのMFポグバのスルーパスにFWグリーズマンが抜け出すと、オーストラリアDFリスドンがスライディングでブロックに挑んだ。グリーズマンはペナルティーエリア内で倒されたが、主審は笛を吹かずに、そのまま流した。

 だが、ボールが外に出ると、ウルグアイ人のクーニャ主審は試合を中断させてピッチの外に出て、すぐに映像を確認する。

 そして、しばらく確認したクーニャ主審はピッチに戻ると、ペナルティーエリア内で倒していたとしてPKスポットを指さした。

 VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で初めて判定が覆った瞬間だった。

 このPKをグリーズマン自らが決めて、後半13分にフランスが先制した。

 その後、オーストラリアにPKで同点に追いつかれたが、今度は後半36分だった。MFポグバが浮き球を右足トーで押し込むと、ボールはクロスバーに当たって真下に落ち、そのままピッチ側に跳ね返った。GKがすかさずキャッチしたが、今度はGLTによって、すぐにクーニャ主審の腕時計が反応。ゴールが認められて、結局フランスが2-1で初戦を勝利した。