大会第3日は全4試合でPKの笛が鳴ったが、成功と失敗が明暗を分けた。また今大会から導入された映像で判定を補助するVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)とGLT(ゴールライン・テクノロジー)がその威力を初めて発揮した日でもあった。


◆C組 フランス2-1オーストラリア


◆フランス、VARでPK獲得 成功

後半13分、フランスFWグリーズマン(右)が左足でゴール右へPKを決める(AP)
後半13分、フランスFWグリーズマン(右)が左足でゴール右へPKを決める(AP)

 0-0の後半9分、フランスFWグリーズマン(Aマドリード)がペナルティーエリア内で倒されたが、主審は笛を吹かずそのまま流した。その後、プレーが切れた時にウルグアイ人のクーニャ主審は試合を中断させてピッチの外に出て、すぐに映像を確認。ピッチに戻ると、ペナルティーエリア内で倒していたとしてPKスポットを指さした。このPKをグリーズマンが左足でゴール右へ決めてフランスが先制した。オーストラリアGKライアン(ブライトン)は反応できなかった。


◆オーストラリアPK成功

後半17分、オーストラリアMFジェディナク(左)がPKを右足で決める(AP)
後半17分、オーストラリアMFジェディナク(左)がPKを右足で決める(AP)

 1-0とフランスがリードした後半17分、今度はオーストラリアが相手DFウンティティ(バルセロナ)のハンドでPKを獲得。これをMFジェディナク(アストンビラ)が相手GKロリス(トットナム)の逆を突くゴール右へ右足で流し込んで同点に追いついた。


◆フランス、GLTでゴール認定

後半35分、フランスMFポグバのクロスバーをたたいて落ちたシュートはGLTによってゴールと判定。GKライアン(AP)
後半35分、フランスMFポグバのクロスバーをたたいて落ちたシュートはGLTによってゴールと判定。GKライアン(AP)

 1-1の後半35分、MFポグバ(マンチェスターU)が浮き球を右足トーで押し込むと、ボールはクロスバーに当たって真下に落ち、そのままピッチ側に跳ね返った。GKがすかさずキャッチしたが、今度はGLTによって、すぐにクーニャ主審の腕時計が反応。ゴールが認められて、結局フランスが2-1で初戦を勝利した。


◆D組 アルゼンチン1-1アイスランド


◆アルゼンチン、メッシがPK失敗 ドローに

後半19分、アルゼンチンFWメッシ(左)のPKはアイスランドGKハルドルソンに止められる(AP)
後半19分、アルゼンチンFWメッシ(左)のPKはアイスランドGKハルドルソンに止められる(AP)

 1-1の後半19分、PKを獲得しFWメッシ(バルセロナ)が左足でキックしたが、相手GKハルドルソン(ラナース)に方向を完全に読まれ、ドンピシャで止められて勝ち越しに失敗。そのまま1-1で引き分け、アイスランドに歴史的な勝ち点1を与えた。


◆C組 ペルー0-1デンマーク


◆ペルー、VARでPK獲得もクエバが枠を大きく外す

前半45分、ペルーMFクエバのPKはクロスバーを大きく越える(AP)
前半45分、ペルーMFクエバのPKはクロスバーを大きく越える(AP)

 0-0の前半45分、ペナルティーエリア内でボールを持ったMFクエバ(サンパウロ)が相手DFに倒され、1度は主審の笛は鳴らなかったものの、VARによってPKを獲得。これを倒されたクエバが狙うもボールは大きくゴールの上へ外れ、先制に失敗。後半に決勝点を奪われ、黒星発進となった。


◆D組 クロアチア2-0ナイジェリア


◆クロアチア、モドリッチがPK成功 突き放す

後半26分、クロアチアMFモドリッチがPKを右足で決める(AP)
後半26分、クロアチアMFモドリッチがPKを右足で決める(AP)

 1-0とクロアチアがリードした後半26分、MFモドリッチ(Rマドリード)の左CKに飛び込んだFWマンジュキッチ(ユベントス)が倒されてPKを獲得。これをモドリッチが右足で相手GKウゾホ(デポルティボ)の逆を突くゴール左へ突き刺してリードを広げ、そのまま快勝した。