サッカー人気の高いベトナムで、国営テレビ系のワールドカップ(W杯)関連番組にビキニ姿の女性が登場し、波紋を広げている。経済発展が進むとはいえ共産党独裁の下、まだまだお堅い国柄。視聴者には少々刺激が強かったようだ。

 地元メディアなどによると、番組は国営ベトナム・テレビ(VTV)系のメディアが放映。各試合の前、アシカに対戦国の国旗などが書かれたパネルを選ばせ、試合の勝敗を占う内容だ。

 20日のポルトガル-モロッコ戦前の番組に、女性司会者は黒のビキニ姿で出演。翌日はオレンジ色のビキニを着用した。地元メディアは「魅力的だ」と擁護する声を紹介する一方、「ビキニの女性の出演がなんで許されたんだ」「慣習や伝統への冒涜(ぼうとく)だ」などと批判的な見解も伝えた。

 放送局側は「撮影はプールで行われており、状況に合わせ水着を着用した」とコメントした。

 ベトナムでは格安航空会社(LCC)ベトジェットエアが2012年、機内で水着ショーを開催。航空当局から「無許可だった」などの理由で罰金を科された。