今大会の目玉の1人として期待されたエジプトのサラーは全敗でロシアを去ることになった。5月の欧州チャンピオンズリーグ決勝で左肩を負傷し、状態が万全ではない中で初のW杯。前半22分にはDF2人に挟まれながらループシュートを決めたが、その直後の決定機を外すなど追加点が遠かった。

 「期待が大きかったかもしれない。彼はよく戦った」と擁護したクペル監督。だが、試合の最優秀選手に選ばれて出席するはずだった記者会見に姿を現さず、取材エリアも無言で通り過ぎた。エジプト全土の期待を背負ったストライカーの表情には失意がにじんだ。