日本代表は明日28日、1次リーグ突破をかけポーランド代表と対戦する。

 26日、FW岡崎慎司(32=レスター)は笑顔を見せなかった。「今の状況は全然、安全地帯じゃない」。すでに敗退が決まった相手に引き分ければ突破という条件でも、油断はみじんもない。

 ポーランドは不調とはいえ、世界ランキング8位の実力だ。「3試合目でやっと力を出せるかもしれない。その意味では、一番いいポーランドとやることになる。そこまで有利な状況ではない」。

 セネガル戦ではつぶれ役となってMF本田の同点弾をサポートした。「貴重なゴール。チームを導く選手」と本田をたたえた。「自分みたいな選手もいて、ああいう選手もいる」と話すと、こう続けた。「逆になることもある」。FWである限り、自身に求められるものはゴール以上にない。「自分がその選手にならないと、というのも持ちながら」。

 厚い信頼関係がある。10年、14年と岡崎の得点には本田のアシストがあった。今回は自分が体を張り助けた。3度目の大舞台。長く苦楽を共にしてきた。本田も「岡崎をアシストしたい」と、その決定力を信じている。暑さで総力戦になることも考えられる中、後半から出場する可能性が高い2人が担う役割は大きい。

 自身をこう表現したことがある。「自分はいつも、なにかにエネルギーを燃やしていないといけない」。難しい目標を自分に課し、走り続けてきた。「まったくかなわないような選手」と表現した猛者がひしめくプレミアリーグで生き残ってきた。だからこそ岡崎は言う。「自分たちの力で(突破を)決めたい」。

 香川が決めた。本田が決めた。次は、岡崎だ。【岡崎悠利】