W杯も1次リーグ(L)が終わり、半分の16チームがロシアを去っていった。スーパープレーを見せてくれた選手も印象深いけど、それ以外にも爪痕を残した「人」は数多くいる。日刊フットボールアウォーズ1次L特別編では、力を出し切れずに闘志が空回りしてしまった「ワーストイレブン」や、知る人ぞ知る「イケメンイレブン」など各賞を設けて独断で選出した。


 「ワーストイレブン」は1次Lで敗退したチームばかりになるかと思いきや、意外と突破国からの選出も多かった。カバジェロやN・カリニッチ、ポールセンら〝やっちまった〟選手がいながら勝ち進めたのは、周囲が危機感を覚えて、かえって団結したおかげ? その中で、日本との初戦で開始わずか3分で退場したコロンビアMFのC・サンチェスも有力候補の1人だった。ただ、あのハンドこそが、日本に1次L突破への〝神風〟を吹かせた最大の要因。功労者をワーストイレブンに入れることは、あまりにも恐れ多かった。



◆それないで賞


 1位川島(日本) セネガル戦でマネに向けてパンチングして失点。「大迫半端ないって」をもじり「川島それはないって」に。


 2位イグナシェビッチ(ロシア) ウルグアイ戦の前半10分、FKで壁に入るも相手2人を押しだそうとするあまり、壁から離れてコースががら空き。スアレスの得点をお膳立てした。


 3位GKカバジェロ(アルゼンチン) クロアチア戦で、味方へのパスをふかして直接ぶち込まれた。英紙サンは「歩く大災害」。観戦したマラドーナ氏も「それはないって」と嘆き?


◆フェアプレー賞


 1位シセ監督(セネガル) 日本とわずか警告数2枚の差で敗退するも「ルールなので尊重する」と恨み言なし。男前すぎる。


 2位ピケとイスコ(スペイン) イラン戦の開始直前、ピケがピッチにいた小鳥を両手で救出。1度は逃がすが今度はイスコが右手でそっと捕まえ、再び外に出す連係プレー。


 3位吉田(日本) 毎試合のピッチへ入場する直前に、日本のエスコートキッズ1人1人と握手やハイタッチを交わして子どもたちをリラックスさせる。


◆コメディー賞


 1位バチュアイ(ベルギー) イングランド戦でヤヌザイの得点直後、祝砲代わりにボールを蹴り上げるとポストに跳ね返って自分の顔面を直撃。自身のインスタグラムに「新しいものを生みだしちゃった」。


 2位チチ監督(ブラジル) コスタリカ戦で後半ロスタイムに先制点が入ると歓喜のダッシュも、足がもつれて大転倒。「真っすぐ歩けない」と負傷した。


 3位ブワシュチコフスキ(ポーランド) 日本戦で後半44分50秒から交代要員で待機するもボールが外に出ず、3分余り立ちんぼ。すごすごと引き揚げる。


◆殿堂


 マラドーナ氏(アルゼンチン)マラドーナ氏(アルゼンチン) 現役時代からのお騒がせは相変わらず。ナイジェリア戦では興奮しすぎで医者の世話。