日本代表DF長友佑都(31=ガラタサライ)が8日朝、ツイッターを更新し、2日のワールドカップ(W杯)ロシア大会決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦に敗れた後、前回の14年ブラジル大会で監督として日本代表を率いた、アルベルト・ザッケローニ氏(65)から「君たちの監督だったことを誇りに思う」と書かれたメールが届いたことを明かした。

 「ベルギー戦が終わった後、ザックさんから一通のメールが届いた。『君たちの監督だったことを誇りに思う。』ブラジルW杯から4年。成長した姿で、恩返しできたなら嬉しく思う。」(原文のまま)

 長友は14年W杯で1次リーグ3試合にフル出場も、日本代表は1分け2敗の勝ち点1という惨敗で1次リーグ敗退に終わった。敗退から一夜明けた同6月26日に取材に応じたが、テレビカメラが回っている前で涙し、その場を外すと人目もはばからず大号泣し、日本サッカー協会(JFA)のスタッフに抱き締められる一幕もあった。長友は「4年間、この大会のためにかけてきて、こんな一瞬で終わってしまうのか」と悔しさを吐露。ザッケローニ氏が「もう1回、W杯を戦うとしても、同じメンバーで戦う」と口にしたと聞き「勝たせてあげられなくて悔しい」と涙した。

 それから4年。日本代表初の8強進出こそならなかったものの、優勝候補の一角ベルギーと互角に渡り合った。その試合後、かつての恩師からのメールに日本代表の成長、恩返しできたことを実感したようだ。

 ザッケローニ氏はベルギー戦の敗戦について、4日付の伊紙ガゼッタ・デロ・スポルトの取材に「残念だ。最後に日本は無邪気なところを見せてしまった。彼らの文化やDNAにはマリーシア(ずるがしこさ)は存在しないからだ。(カウンターを仕掛けられた時に)戦術的なファウルで(失点を)防げたが、彼らには(ファウルで止めることは)理解できないことだ」と日本人の精神性が敗因だと分析。一方で「ベルギー戦で、私はまだベンチに座っているように、日本を応援し、期待した」と、日本を離れて4年が経過した今も、変わらぬ日本への愛を示した。