日本協会の理事でもある西野朗技術委員長(61)が11日、東京・JFAハウスで行われた定例の技術委員会後に取材に応じ、26年W杯の出場チームが48に増えたことを歓迎した。「いろんなサッカーの発展を考えれば、好意的に考えている。あのステージで戦えることはレベルアップにつながる」とした。

 昨年3月の技術委員長就任後は、FIFA理事で今回の決定の場にいた日本協会の田嶋会長が掲げる「世界基準」を意識し欧州やアジアの視察を続けている。W杯の門戸拡大により、これまで以上の国と地域にとって、よりW杯が身近になる。特にアジアのレベルアップ、底上げを念頭に「ウエルカム」と発言した。

 一方で、日本代表の強化責任者としては冷静だった。アジアに割り当てられる出場枠が増えることは確実。現在4・5枠で18年W杯ロシア大会の最終予選を戦う日本だが、予選突破のハードルが一気に下がるとみられる。これを朗報ととらえる向きにはクールに対応。「それは、もっと別の国が考えること。我々は(W杯に)出て当たり前で、どれくらいの戦いができるかというところにフォーカスしないといけない」と冷静だった。【八反誠】