フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠(35)が26日、古巣の浦和レッズとサンフレッチェ広島の試合が行われる埼玉スタジアムを訪れた。

ブンデスリーガと浦和の協力企画で、クラブのジュニアユースとユース所属選手を対象とした講義や、一般参加の子供たちとサッカー教室「エンジョイ!ハートフルサッカー」で触れ合った。

最後は試合前の観客席に向けてマイクを握り「(海外挑戦で)浦和を出た時は、あいさつできないままだったので良かったです。今日はリーグ戦の中でも大事な試合。(同じく駆けつけた)ウーベ・バインさんと一緒に僕も浦和を全力で応援します。今日も勝ちましょう」と呼びかけた。

前日25日に帰国。さっそくイベントを行った後に合同取材に応じ「勝手に出ていった身なので、どこか浦和とかかわることに遠慮していたんですが、温かく迎えてくれたし、経験を伝えることもできて、うれしかった」と感謝した。

今季はフランクフルトで欧州リーグ4強。35歳にしてドイツで成功を収めたことには「30歳を過ぎたら落ちていくという固定観念があると思うけど、今はそれをぶち破ることがモチベーションになっている。今季は35歳にして自分のベストパフォーマンスと言っていい出来だったと思うし、最も多い試合数、出場時間をこなした。その中で来季、より高みを目指したい思いや、さらに良くなるという手応えもつかんだ。ここまでうまくいったことに自分自身が驚いているけど、満足することなく高みを目指したい」と振り返った。

昨夏のW杯ロシア大会16強を最後に代表引退。現在の森保ジャパンについて問われると「これからコパ(アメリカ=南米選手権)もありますし、W杯も32チームのままで厳しい予選が始まる。いちサポーターとして応援したい」。

17歳の東京MF久保建英が初選出されたことには「自分が高校の時には試合に出られない時期もあった。そのことを考えれば、同じ時期に日本代表はすごいこと。ただ、早いは早いけど、海外なら10代でレギュラーになる選手もゴロゴロいる。そういった若い選手が日本にも出てきてくれることが大事だと思うし、10年、14年、18年のW杯で代表の顔となる選手があまり変わっていなかったのも事実。若い選手が出てきて競争してくれれば」と期待を込めた。