プレミアリーグのアーセナルを指揮するスペイン人のミケル・アルテタ監督(38)は、選手が新型コロナウイルス感染防止のためのルールを完璧に順守することは難しいとの持論を述べた。

5日に報じた英紙ザ・サンによると、コロナウイルス感染の経験を持つ指揮官は「プロトコルには非常に厳密でなければならないが、練習場や試合会場でルールを徹底するよう選手とスタッフに教育することは、もっとも難しい」と明かした。

アーセナルは4月27日に練習場で選手の個別トレーニングを再開した。同監督は「選手たちはお互いに触れることはなく、見ることもない。1時間ほど1人の選手がピッチにいる」と練習場の状況を説明する。ただし公共の公園などで市民とも接近する可能性があるため「今は練習場の方が安全。公園は適切な環境ではない」と最善であると強調した。

3月12日にクラブからアルテタ監督のコロナウイルス感染が発表された際、英サッカー界に緊張が走った。しかし同監督から選手やスタッフへの感染は確認されなかった。「回復までには1週間ほどかかったが、自分はラッキーだった」と振り返る。英政府による許可が出た場合、プレミアリーグは6月12日の今季再開を目指しているが、アルテタ監督は「我々はプレーする必要はあり、その意思もある。我々の社会、経済にとって重要で責任もある」としながら「世の中の常識が次のステップを指示するもの。急いではいけない」と慎重な姿勢を崩さなかった。