ユベントスが最多記録を更新する9連覇を達成した。タイトル獲得の原動力となったエースのFWロナウド(35)が先制点を挙げるなど、DF吉田麻也の所属するサンプドリアを2-0で退けた。残り2試合で2位インテル・ミラノと勝ち点7差に広げた。欧州5大リーグではスペイン1部レアル・マドリードの34度を抑え、最多36度目の優勝を成し遂げた。

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ゴールが決まると、ロナウドは右拳を力強く突き上げた。前半終了間際、ペナルティーエリア手前やや右よりのFK。キッカーのピャニッチの左方向へのグラウンダーのパスを逆サイドでフリーになったエースが右足で捉えた。低く鋭い弾道のシュートはゴール右隅に突き刺さった。狙い通りの一撃で、今季得点ランキング2位の31ゴール目。前人未到の9連覇の立役者となった。

試合後には自身のインスタグラムを更新し「このタイトルを全てのユベントスのファンと、新型コロナウイルスで苦しんでいる人々にささげる」と記した。リーグ再開後は10戦10発。中断明けの10得点は欧州5大リーグでは最多となった。

35歳になっても、その決定力はさらに磨きがかかる。欧州主要リーグのイングランド、スペイン、イタリアで通算50得点以上を挙げた史上初の選手となり、今季の31得点は1934年のフェリチェ・ボレルのクラブ最多記録に1点差。試合終了間際にPKを失敗し、86年ぶりの快挙達成はならなかったが、「(ユベントスで)2年連続タイトル獲得。この偉大で光り輝くクラブの歴史をつくり続けることができてうれしい」。異例のシーズンはまだ2試合残っている。