アトレチコ・マドリードの7季ぶり11度目優勝の立役者となったスロベニア代表GKヤン・オブラク(28)がスペイン紙マルカの独占インタビューに応じた。

オブラクは14年夏にベンフィカからAマドリードに入団。これまで欧州リーグなど4タイトルを獲得している。今季はスペインリーグ優勝に加え、アントニ・ラマレッツ、ビクトル・バルデスに並ぶ史上最多5回目のサモラ賞(スペインリーグ最少失点GK賞)も受賞した。以下、一問一答。

 

-リーグ優勝が決定した今季最終戦バリャドリード戦終了後に考えたことは?

オブラク 本当にほとんど何も考えなかった。何年もリーグ優勝を目指し、ようやく成し遂げることができたのでそれを祝った。説明するのが難しい感覚だよ。チームメートを探し、抱擁しそれを一緒に祝ったんだ。

-バリャドリード戦で先制された時、優勝を逃したと思ったか?

オブラク 誰も(優勝を)逃すなんて考えなかったと思う。難しい状況になって、僕たちは前半良くなかったことに気づいたけど、逆転し、リーグ優勝できる自信があった。

-祝賀会の時に「チーム」という言葉を強調していた。それが優勝の鍵になったか?

オブラク 間違いなくその通りだ。チームが常に最も重要だ。もし良い雰囲気やつながりがなければタイトル獲得は不可能。僕たちは今季、それを証明することができたし、最後までリーグ優勝を達成するレベルを維持することができた。

-チームのクオリティーを上げたルイス・スアレスについて

オブラク 多くのタイトルを獲得し、たくさんのゴールを決めてきた選手と契約するのは良いことだ。彼がいれば物事がうまくいくという自信をチームに与えるから。(移籍後初出場し)2点を決めたグラナダ戦から、僕たちはスアレスが大きく貢献できるところを見てきたし、彼が最も高いレベルでプレーできることを示したがっていると分かった。彼がピッチでもたらしてくれるものを分かっているし、ロッカールームでもリーグタイトルを獲得するために大いに貢献してくれた。

-Aマドリードが欧州チャンピオンズリーグの優勝争いに戻ることができるか? 

オブラク その話はとても難しいな。僕たちひとりひとりが夢を持っているが、少しずつ進む必要がある。今季は重要なタイトルを獲得することができたし、この後、夏がやって来るので、チーム全体がどうなっていくのか見なければいけない。でも僕はアトレチコが競争力のあるチームになれると確信しているし、より多くのタイトルを獲得できることを願っている。

-今季最も重要なセーブは?

オブラク (第28節)アラベス戦のPKは重要なもののひとつかもしれない。あの試合は代表ウイーク前に行われ、最終的に僕たちが1-0で勝利した。勝ち点3が必要な試合だったし、今季最も重要な勝利のひとつだった。

-PKが苦手というイメージを拭い去った

オブラク 僕は自分の実力を分かっているし、自信を持っている。人が何を話そうと気にしない。より良くなるために日々練習に取り組んでいるし、PKを止めてきたことに幸せを感じている。もっとたくさんセーブできることを願うよ。僕は自分自身を疑ったことなどないし、もっと多くのことができると確信している。

-史上最多5度目のサモラ賞を受賞し、スペインリーグの歴史に名を刻んだことについては?

オブラク もちろん誇りに感じている。でも個人タイトルは素晴らしいものだけど、チームがなければそれを成し遂げることはできない。6シーズン(Aマドリード在籍は7シーズンだが初年度はあまり出番なし)で5つのトロフィーを獲得できたことは唯一無二のことだし、とても難しいこと。その間、僕たちがチャンピオンになったのは1度だけだが、それはチーム全体の価値であるし、彼らがいなければ不可能だったはずだ。攻撃はGKから始まり、守備はFWからスタートする。僕はチームに助けられた。サモラ賞を5回も受賞できたのは素晴らしいことだし、誇りに感じているけれど、最も重要なのはチームタイトルだ。常に彼らとともに個人タイトルを得ることができるんだ。(高橋智行通信員)