13日の欧州チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝アトレチコ・マドリード-マンチェスター・シティー第2戦で、後半のアクチュアルプレーイングタイム(実際にプレーされた時間。試合時間からアウトオブプレーやファウルなどでプレーが止まった分を差し引いたもの)が短かったと、スペイン・アス紙電子版が14日に指摘した。

アウェーの第1戦を0-1で落としたAマドリードは、ホームでの第2戦の後半、何度もチャンスを作ったが、ゴールを奪えずに0-0で引き分けた。2戦合計0-1で4強入りを逃した。

アス紙によるとこの試合の後半は、終了間際に両チームの小競り合いもあり、57分7秒もの時間を要した。しかしアクチュアルプレーイングタイムは28分18秒とほぼ半分。一方、前半のアクチュアルプレーイングタイムは32分40秒で、その割合は67%だった。

また、試合全体を通してボールがピッチの外に出た回数は92回に達し、プレーが最も長く続いたのは前半の2分32秒間となっている。

アス紙は後半アクチュアルプレーイングタイムが短くなった理由について、AマドリードDFフェリペのファウルに端を発した小競り合いがあったことや、スローインの遅延、選手がピッチに倒れている時間が長かったことなどを挙げた。それらについてマンチェスターCがあらゆる策略を駆使し、チーム全体で執拗(しつよう)に時間稼ぎをしていたと指摘した。

18-19年シーズンにAマドリードに所属していたマンチェスターCのスペイン代表MFロドリは試合後、時間稼ぎについて問われ、「サッカーでは常に全てが正当なプレーだと思っている。僕たちはゲームを組み立てようとしたが、彼らに押し込まれてしまい、最終的にあのような武器を用いてプレーせざるを得なくなった。試合を通じてはあのようなプレーをしないことに賛成だが、最後の時間帯はあのように戦う必要もある。僕たちが過度に時間稼ぎをしたとは思っていない」と意図的にやったことを認めつつも反論していた。(高橋智行通信員)