今季ブンデスリーガ最終節で逆転11連覇を果たしたバイエルン・ミュンヘンが、試合直後に驚きの発表を行った。

クラブはかつての守護神でCEOのオリバー・カーン氏、チーム編成を担当するスポーツ・ディレクターのハサン・サリハミジッチ氏を即時解雇することを決定したと発表した。

両氏は今季のチームの低迷を受け、プレッシャーにさらされていた。ブンデスリーガのタイトル争いは、Bミュンへンが過去10シーズンで優勝した後、ここ数年で最も接近しており、欧州チャンピオンズリーグ(CL)とドイツ杯では準々決勝敗退。クラブ内外から2人の手腕を疑問視する声が上がっていた。

Bミュンへンのヘルベルト・ハイナー会長は、2人を解雇する決定は、最終節の前日26日に決まったと明かした。

Bミュンへンのトゥヘル監督は、今年3月にナーゲルスマン前監督の後任として、同監督をクラブに連れてきてくれた2人が解雇されたことにショックを受けているようだった。

「それについては昨日(26日)から知っていた。2人は、私たちが一緒にこの旅に出たことに大きな責任を負っている。だから私は今、この出来事を自分の中で消化しないといけない」とチームの勝利の後に語った。その上で「しかし、私はバイエルンで自分の道を進みたいと思う」と“続投”を明言した。

Bミュンへンは監査役会のヤン・クリスチャン・ドレッセン氏がカーン氏の後任としてCEOを務めるとし、サリハミジッチ氏の後任は検討中だとした。

元ドイツ代表GKでバイエルンの主将も務めたカーン氏は、20年に5年契約でクラブに復帰。当初は監査役会のメンバーとして、22年にはカール・ハインツ・ルンメニゲ氏の後任として会長兼CEOに就任した。

カーン氏は1994年にカールスルーエからバイエルンに加入。ブンデスリーガを8度、ドイツ杯を6度制し、00-01年シーズンには欧州CLで優勝した。サリハミジッチ氏は、そのうち6度のリーグ優勝と4度のカップ戦でチームメートだった。

サリハミジッチ氏は、「このチームでチャンピオンズリーグを再び制覇したいと心から思っているので、このまま続けたかった」と語った。

クラブは2人の解雇の決定について説明するために、28日に記者会見を設定した。