アルゼンチン代表で米MLS(メジャーリーグサッカー)のインテル・マイアミFWリオネル・メッシ(36)が19日、SNSにビデオメッセージを投稿し、香港の親善試合で欠場した理由を語った。
中国のソーシャルメディア「Weibo」に投稿された2分間のビデオの中で、メッシは「私が(香港で)プレーしたくなかったのは、政治的な理由や、その他多くの理由によるものだと人々が言っているのを聞いたことがある。もしそうだったら、僕は日本にも行かなかっただろうし、中国にも何度も行かなかっただろう」と話した。
サウジアラビアでの親善試合後に内転筋の炎症が悪化したためプレーしなかったとし「香港戦の前日の公開練習でもプレーしようとした」としている。
「できる限りのことはした。でも、本当にプレーできなかった。違和感があったし、悪化する危険性もあった」。日本でプレーしたのは、その頃にはコンディションが回復していたからだという。
メッシは「中国とはとても親密で特別な関係」とし、中国のファンに「いつも特別な愛情を抱いてきたし、これからも抱き続ける。近いうちにまた会いたい」と語った。
メッシは、2月4日に行われたインテル・マイアミと香港選抜との親善試合に出場せず、香港のファンや香港政府を失望させた。クラブはメッシの負傷を発表したが、その数日後、メッシが東京でヴィッセル神戸との親善試合で30分間プレーしたことで、不満は中国本土にまで広がった。
中国の国営紙は「メッシの行動には政治的動機があり、外部勢力が香港に恥をかかせることを望んだ」と強調する記事を掲載。中国での批判が高まる中、杭州のスポーツ局は、3月に予定されていたメッシが主将を務めるアルゼンチン代表の中国遠征を中止にした。
香港の試合の主催者であるタトラー・アジア社は、メッシ欠場を謝罪し、公式ルートから試合のチケットを購入した人々に50%の払い戻しを行った。試合チケットは1枚4880香港ドル(約9万3000円)で総額5600万香港ドル(約10億4000万円)を払い戻していた。