複合複合

富井彦
◆富井彦(とみい・げん)1973年(昭和48年)5月30日、長野・野沢温泉村生まれ。下高井農林高―早大。96年雪印入社。02年にノルディックスキークラブに移籍。世界選手権は99年から3大会連続代表。98年長野五輪、02年ソルトレークシティー五輪に出場。04年に引退。
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2人の約束が生んだメダル

<ソチ五輪:ノルディック複合>◇12日◇個人ノーマルヒル

 「2人の約束」。これがなかったら、後続に追いつかれていたかもしれない。この競技の独特な部分も、渡部暁斗(25=北野建設)の銀メダル獲得につながったといえる。ベストのジャンプで2位につけた後、6秒差の1位フレンツェルと「スプリント勝負に」と話し合っていた。3位に21秒差があり、2人が力を合わせて逃げ切り、そろって銀メダル以上を求めた「約束」だった。

 風の抵抗を避け、疲労を軽減するために先頭を入れ替わり、勝負が始まったのは最後の急坂、残り1キロ付近だった。先に仕掛けた渡部暁はかわされたが、常に主導権を握っていた。この約束は、もちろん勝負なので守られない場合もある。W杯で結果を残した渡部暁は実力があり、フレンツェルから信頼されていたという人間関係もある。この競技ではよくある展開だが、後半距離には「駆け引き」「協力」「勝負」の要素が詰まっていた。

 個人、団体のラージヒルに向け、日本勢はノーマルヒルの前半ジャンプでいい展望が見られた。ジャンプ台に対応できており、相性もマッチしている。ノーマルヒルと同じで後半距離はトップグループで展開したい。(98年長野、02年ソルトレークシティー五輪代表)




日本のメダル数

金メダル
1
銀メダル
4
銅メダル
3

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