[ 2014年2月21日9時56分

 紙面から ]5位入賞し湊(右)と握手を交わすアンカーの渡部暁。中央は永井(撮影・PNP)<ソチ五輪:ノルディック複合>◇20日◇団体

 渡部暁斗(25=北野建設)、湊祐介(28=東京美装)、永井秀昭(30=岐阜日野自動車)、渡部善斗(22=早大)で挑んだ日本は、5位に終わった。前半ジャンプ(HS140メートル、K点125メートル)で6位。逆転を狙った後半距離(10キロ)でも順位を1つ上げるのが精いっぱいだった。チームの主将、加藤大平(サッポロノルディックク)をケガで欠く厳しい布陣。94年リレハンメル大会以来、5大会ぶりの団体メダルは夢と消えた。

 前半ジャンプで1分5秒差と出遅れたが、「仲間のために」を胸に秘め、4人ともに決して諦めることはなかった。大会前、加藤から全員がライン(携帯電話アプリ)で「みんなの力を出せれば上位に食い込めるはず」と受け取った。1走永井が加藤のゴーグル、アンカーの渡部暁は手袋をつけて挑んだ。湊、渡部暁はそのグループでトップタイム。“5人”で最後まで全力で滑り切った。

 約2季前からメンバーを絞り、1年の半分以上をともに過ごした仲間で昨季の世界選手権団体で4位。メダルを狙える位置まで躍進してきた。「ジャンプが飛べればメダルに届いたと思う。悲観する必要はない」と渡部暁。「複合ニッポン」の真の復活は間近に迫っている。【松末守司】