陸上の世界選手権(8月・ロンドン)男子200メートル代表の飯塚翔太(26=ミズノ)が12日、成田空港からスペイン遠征へ出発した。

 世界選手権前では最後の実戦となるワールドチャレンジマドリード大会の男子200メートルに出場する。前半の走りをテーマに掲げ「(世界選手権への)弾みにしたい。無心で走ってすっきり終われたら」と意気込んだ。9日の南部記念にも出場予定だったが、日本選手権後に39度の発熱を出した影響で欠場。5日間練習を休むなどしただけに、ロンドンの舞台へ向けて状態を見極める貴重な舞台となる。

 世界選手権は400メートルリレーの代表としても活躍が期待される。銀メダルを獲得したリオデジャネイロ五輪から顔触れも新たになっただけに「まずはいいチームを作りたい。そうすれば誰が選ばれてもいいタイムが出ると思う」とまとめ役としての自覚がにじむ。リオデジャネイロ五輪の決勝で見せた侍ポーズは飯塚が考案した。今回も「縁起がいいかもしれない。世界に日本をアピールするチャンス」と再びパフォーマンスを見せての入場に意欲。ただ目立ちたいからパフォーマンスをやるわけではない。緊張しやすい場面でも、リラックスし、普段通りの力を発揮できるようにする立派な準備でもある。「変に考えすぎずに決めたい」と語った。