リオデジャネイロ五輪銅メダルの荒井広宙(29=自衛隊)が3時間41分17秒で銀メダル、小林快(24=ビックカメラ)が3時間41分19秒で銅メダルを獲得した。日本勢が同種目でメダルを獲得するのは13年の谷井孝行に続き2大会連続で、複数メダルは史上初。また、今大会日本勢の個人種目では初のメダル獲得となった。

 丸尾知司(25=愛知製鋼)は5位に入った。ヨアン・ディニズ(39=フランス)が3時間33分11秒の大会新記録で優勝した。

 荒井は「なんとかメダルを獲れてホッとしています。(日本の競歩は)これからもっともっと強くなると思うので、日本のみなさんに期待してもらいたい」。小林は「荒井さんが何度も声をかけてくれて、粘ることができました。ぼくが入ったことで代表に入れなかった人がいる。そういう人が見てくれていると思って頑張れた」と喜びを語った。また、丸尾は「なんとか2人に続くことができて良かったです」と話した。

 荒井は昨年のリオ五輪で、3着でゴールしたが残り1・2キロ付近でカナダのダンフィーと接触。これが妨害行為とされ、一時は失格の処分を受けた。しかし日本陸連が国際陸連に抗議した結果、意義が認められ銅メダルを獲得。閉会式ではダンフィーと笑顔で2ショット写真を撮るなどし、世界中に感動を与えていた。

 小林は50キロ初挑戦だった昨年10月の代表選考会で、日本歴代4位の3時間42分8秒で初優勝。競歩界の新星として期待されていた。