青学大の原晋監督(50)は、4連覇を達成した要因として、過去3連勝のデータを元に、選手と戦略を練った「必勝メカニズム」と、部に真の自主性が出来たことだと優勝会見で明かした。

 原監督は質疑応答の中で、11月の全日本大学選手権で3位と敗れた後の駐車場で、記者から「箱根を勝つしかない」と言っていたことを指摘された。それを受けて、10月の出雲駅伝の2位に続く連敗を受けてやったことについて、語った。

 原監督 2敗して、原監督のスイッチが入った。何をやったか…当たり前のことを、当たり前にやろうと学生に伝えた。今年の特徴は、学生にデータ管理…3連勝のデータを洗い出せと。「必勝メカニズム」が開発され、それをもとに指導した。監督と学生の頭脳が一致して、何をやればいいか分かったのが強さ。

 その上で「他大学の悪口を言うつもりはないですが、自主性と言いながら、指導放棄している人が多い。指導者間たるものライバルですから、バチバチやり合うところがないといけない。無理にケンカする必要はないが、自由気ままに好き勝手に流れる方向にきているように見られる」と、大学陸上界における指導の状況を憂えた。

 青学大の現状について「一見、青学大はチャラいと見られがちですけど、決してそんなチームじゃない。真の自主性が今年、完成したのかなと思います。私自身がいろいろな仕事で離れる中でも、吉永竜聖キャプテン、伊藤雅一主務を中心に、しっかりとまとめてくれた。私がいなくても、しっかり出来るチーム…本当の自主性が出来たのかな」と胸を張った。

 これまでの3連覇と今回の優勝の違いについて聞かれると「過去3年間は、スタート前から、ほぼほぼ勝つだろうという状態でスタートラインに立ち(歴代の)強豪校に胸を貸していただく感じ。3連覇して、他大学が全て対青学大というところに、成長させていただいたところの勝負。これが強いチームが通ってきた道。こういう道を駒大らが通ってきた偉大さを感じた。ここで勝つから真の強豪校になるというところでのプレッシャーですかね」と感慨深げに語った。【村上幸将】