17年世界選手権ロンドン大会王者のジャスティン・ガトリン(36=米国)が向かい風0・7メートルの状況下、10秒06で優勝した。

 日本勢は10秒13の山県亮太(25=セイコーホールディングス)が2位、10秒17の桐生祥秀(22=日本生命)が4位、10秒19のケンブリッジ飛鳥(24=ナイキ)が5位。多田修平(21=関学大)は10秒32の6位となり、高校歴代3位の記録を持つ宮本大輔(19=東洋大)は10秒34の7位だった。

 ガトリンは大歓声を背に受けながら「桐生は(日本人)最速の男。多田は素晴らしいスタートを持っている。ケンブリッジも常に高いレベルで走っている。日本人選手全員が自信を持っていて、レベルが高くなっている。このレースにしっかりと準備しないといけないと思っていた」と振り返った。

 前回大会ではスタートダッシュを決めた多田に対して「誰か分からないが、素晴らしいスタートを切った選手がいた」と目を丸めていた。あれから1年。急成長した多田はもちろん、日本人初の9秒台をマークした桐生ら全体の底上げによって、日本の男子短距離陣に向ける視線が変わってきたのかもしれない。