男子マラソンで日本歴代1位の自己記録を持つ設楽悠太(26=ホンダ)と同7位の大迫傑(27=ナイキ・オレゴンプロジェクト)が11日、都内で行われたナイキの新シューズ「ズームペガサスターボ」の発表会に出席した。そろって来年3月3日の東京への参戦を表明した。

 2人はマラソン初対決。記録も期待できる舞台だけに、ハイレベルな争いになりそうだ。

 設楽悠は今年の東京で2時間6分11秒で日本記録を16年ぶりに更新した。春は右足の疲労骨折に苦しんだだけに「足の状態を見て試合を決めていきたい」とした上で「東京は相性がいい大会。そこだけは外せない大会と思っている」と話した。

 3000メートル、5000メートルでは日本記録を持つ大迫はシカゴ(10月)にも出場する。その次は「東京マラソンに出る方向でトレーニングしている」と明かし「2つでいい結果を残せるように。1つ1つ練習を大切にしたい」と抱負を語った。日本マラソン界の復活を担う覚悟は強い。

 「自国で開催されるオリンピック。それがモチベーションとなりトレーニングができている。5年、10年前まで日本はマラソン大国と言われていたが、最近はちょっと弱まっている。設楽選手、僕を含め、MGC(東京五輪マラソン代表選考会)を勝ち抜いて、みんなでメダルを取れたらいい」と力を込めた。

 この日、発表された「ズームペガサスターボ」(8月2日発売)は、設楽悠や大迫ら履いた選手が大会で好記録を連発している厚底シューズ「ズームヴェイパーフライ4%」に近い感覚を味わえるもの。「ズームヴェイパーフライ4%」は猛烈な推進力を生み出す反面、消耗が早い欠点もあった。それに比べれば、やや推進力こそ少し落ちるが、耐久性に優れる分、日々の練習にも活用しやすいという。大迫は「トレーニングの幅が広がる。練習に頻繁に取り入れていきたい」と口にした。