3度目の50キロ挑戦となる野田明宏(22=自衛隊)が3時間39分47秒の日本記録を樹立して優勝した。

従来の記録は09年に山崎勇喜(34=自衛隊)が出した3時間40分12秒だった。「35キロ過ぎに、もしかしたら行けるかもと思った。最後まで押し切ろうと思いました。まさか日本記録が出るとは思わなかった」と話した。

初めて50キロ競歩に挑んだ2年前の同大会では35キロすぎに低体温症や脱水症状などで35キロすぎに途中棄権。救急車で病院へ搬送された。苦い記憶のある大会だったが、日本記録で一気に払拭(ふっしょく)し、来秋の世界選手権(ドーハ)の代表にも内定した。「レベルアップした姿を世界の舞台で出したい」と意気込みを語った。

明大を卒業し、今春に自衛隊の所属となった野田は、4月の3時間45分56秒で優勝したが、8月のジャカルタ・アジア大会の代表は逃した。しかし今回、9年ぶり日本記録更新。15年、17年世界選手権、16年リオ五輪と日本がメダルを獲得している種目で、世界で表彰台を狙える逸材がまた出てきた。