日本学連選抜の1区(9・5キロ)を走った石井優樹が27分25秒で区間賞を獲得した。

関学大の3年生。日本学連選抜はオープン参加だが、個人の記録は残る。

石井は「(関学大の)チームとして出場したかったが、その悔しさを胸に戦った」と振り返った。青学大の小野田、帝京大の竹下らと壮絶なラストスパート合戦を制した。

関東から出場した15大学が、今大会の上位15大学を独占するように大学長距離界において、実力ある選手は関東に集中するのが現状。大阪・布施高時代、石井も箱根駅伝に出場経験のある関東の2大学から誘いを受けたという。しかし、「埋もれてしまう。大阪でも勝ててない人がいた。その現状では厳しいかな」。関学大のコーチが知り合いだった縁などもあって、断った。

石井は強豪校の主力を抑え、6月の日本学生個人選手権男子5000メートルも優勝している。関東では戦えないと思っていた高校時代からは想像できないぐらい、自分でも驚く成長を遂げた。「足りない部分を見つけるのにも、自信ある部分を強化していくのにも、全国の強い、いろんな選手と勝負をしていくことは自分の強化につながるかな」と話す。トラックを得意とするが、今後はハーフマラソンにも挑戦していくつもりだ。