陸上男子100メートルの多田修平(22=住友電工)が木南記念を翌日に控えた5日、会場の大阪・ヤンマースタジアム長居で最終調整した。

自己記録9秒85のマイケル・ロジャーズ(34)、元世界記録保持者のリロイ・バレル氏(52)を父に持ち、自己ベスト9秒93のキャメロン・バレル(24=ともに米国)、山県亮太(26=セイコー)らが出場するレースへ向け、スタートなどを念入りに確認。「ロジャーズやバレルに勝ったら自信にもつながる。優勝を目指して頑張っていきたい。ベスト(10秒07)近くで走りたい」と語った。

春の米国合宿ではリロイ・バレル氏とも対面し、食事にも何度か行ったという。陸上短距離界のレジェンドから太ももなどフィジカルを鍛えるメニューを教えてもらうなどアドバイスを受けた。今回、対戦する息子のキャメロン・バレルとは17年ユニバーシアード決勝でも0秒06差で敗れている。多田は「リベンジを果たしたい」と意気込んだ。昨季は最高が10秒21と低迷したが、今季は膝を高く上げ、地面の反発をもらう走りに手応えをつかむ。追い風参考ながら9秒台を出し、世界選手権の代表にもなった17年の自分を「超える力の段階ではある」。その言葉を結果で証明するシーズンにする。