川野将虎(21=東洋大)が今季世界最高となる3時間36分45秒(速報値)の日本新で優勝し、東京五輪代表に内定した。これまで鈴木雄介が保持していた日本記録3時間39分7秒を2分以上も更新する世界歴代11位の快記録だった。

今大会は、3時間50分0秒を切り、優勝すれば、東京五輪の代表に決まる選考会の1つ。前日の会見では「まずはベストコンディションでできるように。力を発揮できればおのずと結果もついてくる」と自信を示していた。

◆川野将虎(かわの・まさとら)1998年(平10)10月23日、宮崎・日向市生まれ。名前の由来は寅(とら)年生まれで「虎」の字が決まり、長尾景虎(上杉謙信)と同じ「影虎」も有力候補となるが、最終的には「将虎」に。静岡・須走小では柔道を習い、須走中では卓球部で、シェークハンド。50キロ競歩は3度目で、2度目の挑戦だった4月の日本選手権は日本歴代2位(当時)の3時間39分24秒をマーク。20キロの自己記録も日本歴代3位となる1時間17分24秒。乃木坂46のファンで、推しは秋元真夏。178センチ、62キロ。

▼男子 (1)川野将虎(東洋大)3時間36分45秒=日本新記録、東京五輪代表内定(2)丸尾知司(愛知製鋼)3時間37分39秒(3)小林快(新潟アルビレックスRC)3時間46分23秒。

◆競歩の五輪代表 50キロは川野と世界選手権で金メダルを獲得した鈴木の2人が内定済み。残る1枠は来年4月の日本選手権の優勝者が内定。16年リオ五輪銅の荒井、日本歴代2位の記録を出した丸尾、17年世界選手権銅の小林、18年アジア大会金の勝木、元日本記録保持者の野田ら争いはし烈。20キロは世界選手権を制した山西がすでに内定。来年2月の日本選手権と同4月の全日本競歩能美大会が選考会で、ともに優勝者が内定。今秋の世界選手権6位の池田、日本選手権5連覇中の高橋、3大会連続五輪を目指す藤沢、リオ五輪7位の松永らが有力候補。