さいたま国際マラソン(8日)の会見が6日、同市内で行われ、招待選手として日本勢ただ1人の出場となった吉田香織(38=TEAMR×L)は「自己記録を目指す」と、2時間28分24秒以上のタイムを目標に掲げた。

年齢を重ねても「筋肉もスピードもアップできている」と衰えは感じていない。持ち味である積極的に飛ばす走りが影を潜めていた時期もあったが、前回大会で中盤まで選手を先導するペースメーカーをした効果で「自分の走りを思い出せた。その感覚を思い出して走りたい」。起伏のあるコースに備え、夏以降は山道を使い「足腰、脚筋力を鍛えてきた」と調整には自信を示す。今大会は2時間22分22秒を切れば、20年東京オリンピック(五輪)の代表になる可能性が出てくるレースだが、自己記録とは差がある基準だけに、無理には狙わない。

埼玉・坂戸市出身。地元の声援を力にする。前回のペースメーカーも含れば、過去5大会すべての出場。沿道は「小学校の先生や幼稚園の先生、同級生、先輩、後輩」と知り合いも多く、「同窓会をしているような感じ」の大会だ。「目をつぶってでも走れるほどコースを熟知している」。地の利を生かして、過去の自分を超えていく。

もう1人の国内招待選手だった吉冨博子(36=メモリード)は、かかと付近の炎症のため欠場となった。

東京五輪女子マラソン日本代表の最後の切符はさいたま国際、来年1月の大阪国際女子、同3月の名古屋ウィメンズの3レースの中から2時間22分22秒を切ったタイムの最上位選手に与えられる。今大会は、日本陸連が指定する3レースの初戦となる。その3レースで突破者が出なかった場合は、9月のマラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)で3位だった小原怜(29=天満屋)が代表に決まる。